易食研究所

易食研究所　主宰　　　　　

◇漢方医学の腎虚◇

腎臓の作用
漢方医学は腎臓の作用を大切にしています。
腎臓の主な効用は、人体の水分のバランスを調節することです。
漢方医学では、腎臓が強ければ、血液の流れを良くしたり、精力が旺盛になったり、
脳の回転が早くなったり、骨が強くなったりすると考えられ、
しかも、腎臓に気が充足していれば、呼吸も良くなると考えられています。
当然、これらは性生活の支障を排し、夫婦間の関係を円満にする重要な一因でもあります。
腎臓にもし問題があると、人体には様々な症状が現れます。
まず、難聴になったり、耳鳴りがしたり、歯が落ちたりします。
そして、白髪になったり、発育にずれが生じたり、頭の回転が遅くなったりするようになります。
また、新陳代謝に影響を与え、高血圧、糖尿病、慢性腎臓衰弱などを引き起こします。
心理上でも、自己閉鎖したり、知らない内に性格が変化し始めたり、自信喪失などの問題も発生します。
その他に、性の障害があったり、性生活の不能でさらに心理的にも影響がでます。

現代人の腎臓の病気分類と症状
漢方医学では腎臓に問題がある場合、腎虚と言います。
腎虚の種類は、二種類に分けられます。
腎陽虚
腎陰虚

腎陽虚の症状は、耳鳴り、めまい、腰痛、衰微、冷え症になります。
夜には尿が多くなるかわりに、性欲がなくなり、不能、早漏、無精子や精子不足などになってしまいます。
また、舌が白くなったり、紫になったりして、脈が弱くなります。
こういった症状は、アディソン病、甲状腺機能減退症、慢性腎炎、糖尿病、
陽虚性高血圧、心臓病、神経性耳聾などの患者によく現れます。

腎陰虚の症状は、耳鳴り、めまい、歯痛、微熱、腰痛、足と膝がだるい、
無気力、踵痛、手足のひらが熱い、朝目覚めたときにのどが渇く、口の中が苦い、
性欲が旺盛になる、夢精が多い、顔が紅潮する、脈が細く早い、などです。
腎陰虚の人はやせている人間が多く、体中の水分が不足しているためで、虚熱などの現象が現れます。
こういった症状は、肺結核、糖尿、癌、慢性肝炎、動脈硬化、神経官能症などの患者によく現れます。

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